
awareで使用される香りは漢方の世界で五臓と呼ばれる5つの臓器の働きに基づいて精油が8〜10種類程ブレンドされて作られています。”そんなに沢山の種類が使用されているんですね”と驚かれる事があります。
精油をブレンドすることによって単一の香りとはどの様に変化するのでしょうか?香りから一度離れて漢方薬のお話をさせて頂きます。漢方処方においては生薬の数が少ない程、効果が鋭く発揮され数が多い程、効果はマイルドに柔らかく発揮されやすくなります。急性病や改善したい症状が明確に絞られている時は生薬数の少ない処方でシャープに効かせる事が有効ですし慢性化してしまっている様な症状の時は生薬数の多いマイルドな処方の方がお体に負担が少なく体質改善をしながら症状を改善していくことが可能になります。
精油のブレンドについても同じ考えに基づいて当サロンでは調香を行っています。また、漢方の世界ではお体全体を見てホリスティックな視点でお薬が処方されている為、一見すると全く関係のない様な症状が同じ処方で改善する事も珍しくありません。例えば風邪薬として有名な葛根湯は肩こりを緩和する為に使用されたりしますし胃腸のお薬がめまいや頭痛の治療に使用される事があります。
漢方アロマにおいても同様にホリスティックな視点で複数の精油をブレンドする事によって根本治療につながるアプローチが可能になります。漢方アロマヘッドスパを受けに来られるお客様のお悩みも慢性化している症状が多くブレンドされた香りが優しくお体本来の力を引き出す様に働きかけます。
香りの情報は本能によって嗅ぎ分けられているという体の仕組みにアロマセラピーは基づいている為、これまでご説明した内容はどんな方でも日常的に感じる事が出来ると思います。例えば普段は女性らしい甘さのある香水を使用される方でも二日酔いの朝はフレッシュなレモンやグレープフルーツなどのシンプルな香りを心地良く感じるといった事はイメージしやすいかと思います。
単一かブレンドなのかは、お体の状態によっても変化してきますのでどちらの方がより良いという事はありません。ただ、ブレンドについてはご自身で行う場合はある程度の知識や練習は必要になります。また、体質改善などを目的にした場合は医学や科学を
含めた専門的な知識が必要となる為、専門的なヘッドスパサロンなどでブレンドされた香りをご使用されることをお勧めします。
村田