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心と体をつなぐ時間 ― 現代人に必要な「癒し」の在り方


現代社会を生きる私たちは、知らず知らずのうちに心身の疲労を溜め込んでいることが少なくありません。特に日本人は、真面目で責任感が強い一方で、ストレスを抱え込み、抑圧してしまう傾向があるように感じます。実際にお客様と接し、問診を通してお話を伺う中で感じるのは、「心」と「体」のつながりが希薄になっている方がとても多いということです。ストレスや身体的な不調は、慣れてしまうことでそれが当たり前になり、いつしか体からのサインを感じ取れなくなってしまいます。その結果、心身の疲労は自覚のないまま、一段深刻な状態へと進行していきます。

 

見えないストレスが奪う「栄養」と「回復力」

ストレスに対応するため、体内ではアミノ酸・ミネラル・ビタミンといった多くの栄養素が消費されています。その影響は、実際に健康診断などの数値にも表れます。ストレスホルモンであるコルチゾールは、副腎皮質から分泌され、ストレスに対処するために重要な役割を果たしています。しかし、慢性的に高い状態が続くと、いわゆる副腎疲労と呼ばれる状態を招き、心身のエネルギーが枯渇してしまいます。このコルチゾールの数値は、まさに現代社会におけるストレスの度合いを示す指標の一つ。近年、この数値が注視されていること自体が、私たちがどれほどストレスと隣り合わせに生きているかを物語っています。そのため、気づかぬうちに眼精疲労、首肩のこり、睡眠の質の低下、慢性的な疲労感など、本来回復に必要なエネルギーが不足してしまうのです。

 

香りで心身の声を聴く ― 漢方アロマの力

漢方アロマは、嗅覚という本能の感覚を通じて、体の声に耳を傾けるケア。香りがもたらす癒しによって、内側から自然治癒力を高めていくサポートをします。単なるリラクゼーションではなく、「感じる力」を取り戻し、心と体のバランスを整えていく現代人にとって、とても大切なケアのひとつです。心身のつながりを取り戻すことで、「今の自分にとって何が必要か」を直感的に感じ取る力が戻ってきます。たとえば、「今は少し休むべきだな」「今日は温かいものを食べたい」といった、自分の体が求める声に素直に従えるようになる事で本来あるべきセルフケアが可能になります。

 

医療でも薬でもない、“もうひとつの選択肢”

漢方アロマヘッドスパは、癒しを通して医療や薬では届かない領域を支えるケアです。ストレス社会に生きる私たちにとって、心身をつなぎ直すための“もうひとつのピース”として、今の時代に欠かせない存在だと感じています。ご自身の心と体に静かに寄り添い、ほんのひとときでも「整う感覚」を取り戻す時間を、ぜひ大切にしてみてください。